ジャズと私と素敵な夜
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プロとアマと芸術と
2006年03月10日
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第二ギャラリーで見た、白洲正子さんの随筆のいくつかに感銘を
受けた。

「単に馴れと習慣で織ったり染めたりした人の作は、面白みがなく、
仕事を愛し、たのしんで作ったものには、作家と職人を問わず、
イキイキした喜びが感じられます。」(「きもの美」より)

「芸術品をこさえようとするから失敗する。いいものを作れば、
おのずからそこに芸術はあるだろう。」(「自分の色」より)

私は、自分が歌うたいであるせいか、歌と共通する領域があるもの
にアンテナを動かされることが多い。

そう、ただ惰性で仕事として歌っていると、歌が面白くなくなるのだ。
自分が面白くないものを聞いて、聞き手が面白いはずもなく、自己
嫌悪に陥る…ということがしばしばある。

表現という仕事を、ルーティンワークにしてはいけない。
いつも新鮮な気持ちで対象に向かわなければ。

そして、自分が心から楽しんで歌ったときに、それは観客にも
つたわる。

立派に表現しようとしなくてよい。大上段に振りかぶったものは
クサイ。上から「どうだ?!」と見せるのではなく、下から。
心の底から表現したい。ほんとうに自分の中にある素朴な感動を
掘り起こして、つたえられたとき、それはおのずからよい歌になる
のだろう。

技術だけで歌ってはダメ、すべてはまごころから…。

それができたものだけが本物。
そこには、プロとかアマとかいう区別はない。
本物か、本物でないか、そのふたつだけだ。

そういうメッセージを、正子さんのエッセイから受け取った。



by yoko at 2006年03月10日 | Comments (0)

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